HylaFaxサーバーとそのクライアントソフトウェアを連携させることで、リモートのIPネットワーク上にあるWindows、Mac、Linuxクライアントなどから、プリントアウトする要領で手軽にFAXを送ることが可能になる。
以下は、WinPrint HylaFaxというWindows用のクライアントソフトウェアのインストール手順である。
(前提条件)
http://akira-arets.blogspot.com/2011/09/linux-centos56-iaxmodemhylafax.html に、iaxmodemとhylafaxのインストール手順あり。
作業手順
とくに断りがない限り、Windows7側での操作である。
□クライアントソフトウェアであるWinPrint HylaFaxをダウンロードする
http://www.hylafax.org/content/Desktop_Client_Softwareのリンクリストから、Winprint HylaFAX for Windows 7のページを開く。
ダウンロードリンク からWinPrintHylafax-for-Windows7.7zをダウンロードする。
□インストール作業を行う
(注意)新しいバージョンでは、インストール方法が全く変わっているかもしれない。
7z形式で圧縮されているので解凍し、WinPrintHylafax-for-Windows7-Release_ENGフォルダを取り出す。
この内にさらに、Only-For-Windows-64bitと、Only-For-Windows-32bitというフォルダがある。
Windows7 64bitの場合は、Only-For-Windows-64bitフォルダを取り出す。
内に、3つのファイルがあるので、そのうち次の2つのファイルを選択する。
・HylaPrintUI.exe
・HylaPrintMon.dll
これら2つのファイルを、C:\Windows\System32にコピーする。
(このとき、windows標準のエクスプローラーを使用すること。)
そうしてから、あと一つのHylaPrintMonReg.exeを「管理者として実行」し、INSTALLボタンをクリックする。INSTALL-OK.が表示されると成功。
(Error number:3006が表示される場合、UNINSTALLボタンをクリックしてから、INSTALLボタンを押してみると解決するかもしれない。 )
□「プリンタ」を追加する
「デバイスとプリンタ」から、「プリンタの追加」ボタンをクリックする。
「ローカルプリンタを追加します(L)」をクリックする。
「新しいポートの作成(C)」を選び、ポートの種類としてWinprint Hylafaxを選択し、次へ進む。
開いたウインドウには、HFAX1:と表示されているので、OKをクリックする。
プリンターの追加ウインドウが開くので、次の通りに選択し、次へ進む。
製造元: Xerox
プリンター: Xerox Phaser 6120PS
後は、必要に応じて適当に設定して進めばよい。
ただし、プリンター名は、FAXとしておくと分かりやすい。
□Hylafaxの動作しているLinuxマシンで、FAXユーザーを追加する
先ず、Linuxユーザーとして追加し、Linuxパスワードを設定する。
[root@localhost ~]# useradd mynameそれから、このユーザーを次のようにFAXユーザーとして追加する。
[root@localhost ~]# passwd myname
[root@localhost ~]# faxadduser myname
□「プリンタ」を設定する
追加したプリンタのアイコンを右クリックし、メニューから「プリンタのプロパティー(P)」を開く。
ポートタブから、HAFX1: WinPrint Hylafax Port ・・・を選び、「ポートの構成(C)」ボタンをクリックする。
Printer port settingウインドウが開く。
次の基本項目を編集する。上で設定したFAXユーザー情報を入力する。
・ Hylafax server: 192.168.1.1 ←Hylafaxが動作しているLinuxマシンのアドレス(ファイアーウォールは開いていますか?)
・ User name: myname ←faxuseraddで追加したLinuxユーザー
・ Password: mypswd ←Linuxログインパスワード
また、Email:項目に電子メールアドレスを設定しておくと、FAXの送達状態をHylafaxがメールで通知してくれる。
(ただし、サーバーでsendコマンドを使ってメールが送信できるようにしておく必要がある。)
Nortification:項目で、その通知が行われるイベントを設定できるようになっている。
○ところで、6番目にあるmodem:項目には、FAX送信で使用するモデムデバイスやモデムグループを指定することもできる。
この機能を使って経由するモデムを切り替えることで、ファックス文書に印字する発信元などの情報も自動的に切り替えることが可能。
さらにまた、モデムグループを使えば、グループに所属させているいくつかのモデムのうちスタンバイ状態にあるものが一つ自動的に選択されるようになるので、同時に複数のFAX送信を行えるようになる。
⇒詳細はこちらを参照
□FAXを送信してみる。
テスト用の文書を適当なアプリケーションから開き、上で追加したプリンタを使って印刷する。
Send Faxというウインドウが開くので、「FAX number:」に相手先電話番号を入力し、「Send FAX」ボタンをクリックする。
次のような経路でFAXが送出される。
アプリケーション→ WinPrint Hylafax→ hylafax→ iaxmodem→ ASTERISK→ 電話回線
数秒後に、電話回線につながった相手先のFAX機で着信し、文書を受信することができた。